仮想通貨イーサリアムで9月4日に実施予定となっていたハードフォーク「イスタンブール」のテストネット立上げが10月2日頃まで延期されることが判明しました。
当初10月4日に予定されていたイスタンブールのメインネット立上げも同様に遅れる見通しとなっています。
イスタンブールテストネット立上げ延期の要因
今回のイスタンブールテストネット立上げ延期の要因となったのは、イーサリアム改善案(EIPs)が大量に提出され、精査するために時間を要したことが原因であるとされています。
イーサリアム改善案は約30項目ほど提出されたそうですが、開発者の間で審議した結果イスタンブールで採用されることになるのは下記の6項目となります。
- EIP-152:Blake2 コンプレッションの追加とFプリコンパイルの起動
- EIP-1108:alt_bn128 プリコンパイルのガス代を削減
- EIP-1344:ChainID オペコードの追加
- EIP-1884:トライ構造のサイズに基づいた命令コードの価格調整
- EIP-2028:Calldata のガス代を削減
- EIP-2200:SLOADのガス代変更に伴うSSTOREのガス代再調整
大阪で開催されるDevconでのメインネット披露は?
イーサリアムでは大型イベントとして、10月8日~11日の間大阪で開催される「Devcon」が控えています。
当初の予定では、イスタンブールのメインネット立上げが10月4日に予定されていたため、Devcon内で開発者から様々な情報が聞けるのではないかと期待されていました。
しかし今回の発表によりテストネット公開が10月2日まで延期となりDevcon開催までにメインネットが公開されることはほぼ不可能となってしまいました。
イーサリアム関係者は、メインネット立上げの具体的な日付に関し、テストネット実施までに具体的な日程を決定するべきではないとし、発表が避けられた形となりました。
さいごに
本記事では、仮想通貨イーサリアムの大型アップデートとなる「イスタンブール」のテストネット公開について約1ヶ月遅れることが判明したニュースをご紹介してきました。
日本で初の開催となるDevconを控えており、イスタンブールメインネットの公開直後の開催予定ということで非常に期待されていましたが、今回の発表は少し残念なものとなってしまいました。
しかし、Devconではテストネット公開からメインネット公開までの情報を色々と聞けそうではありますので、引き続き楽しみなイベントとなりそうです。