2019/5/8 海外大手仮想通貨取引所のBinance(バイナンス)は、ハッキング被害により7000BTC(約45億円)が不正に引き出されたとの発表を行いました。
Binance(バイナンス)社は今後1週間程度に渡り、セキュリティの見直しを行うため全ての仮想通貨の入出金を停止すると発表しております。
ハッキング事件概要
2019/5/8 Binance(バイナンス)社がホットウォレットに保管していたビットコイン(BTC)がハッキング被害を受け、7000BTCが不正流出しました。
バイナンス社によりますと、攻撃を受けたホットウォレットは、同社が保有するビットコイン(BTC)の約2%が保管されているホットウォレットで、その他のウォレットについて影響はないと発表されております。
ユーザー資産への対応について
バイナンス社は、同社の取引手数料によって積み立てられたSAFUファンド(Secure Asset Fund for Users)の資金を利用して、顧客資産を返済する予定と発表しており、ユーザー資産への影響はないとされています。
SAFUファンドは、バイナンス取引手数料の10%から構成されており、資産はコールドウォレットにより管理されております。
AMAセッションでのCZ氏による発言
2019/5/8 正午にバイナンスCEOであるCZ氏は当初予定されていた通りAMAセッションを行いました。
AMAの中でCZ氏はビットコインブロックチェーンのロールバックも含めて検討しているとの発表を行いました。
しかし、CZ氏はAMAセッション終了後にTwitterでロールバックは行わないとの方針を発表しました。
After speaking with various parties, including @JeremyRubin, @_prestwich, @bcmakes, @hasufl, @JihanWu and others, we decided NOT to pursue the re-org approach. Considerations being:
— CZ Binance (@cz_binance) May 8, 2019
ロールバックを行わない理由としては、ビットコイン(BTC)に対する信頼性を失う恐れがあることやハッキング被害の責任はバイナンス側にもあることなどが挙げられております。
バイナンスの今後の対応について
CZ氏はAMAの中で、今後1週間で数回のアップデートを実施する予定であるとしており、コアシステムのアップデートも含めて計画中で、セキュリティ強化のため全ての仮想通貨の入出金を停止すると発表しております。
また、APIキーを使用して取引を行なっているユーザーに対しては、速やかに無効化することを推奨すると発表しております。
2段階認証トークンについても、改めて有効化して置くようにとの助言がありました。
さいごに
本記事では、2019/5/8にバイナンス社により発表がありました、大規模なハッキング事件の概要についてご紹介してきました。
今回の発表によりバイナンストークン(BNB)が約10%の下落を見せるなど取引市場にも大きく影響を与えております。
バイナンスの直近の動きには注目しておくべきでしょう。
本メディアでも新たなニュースが入りましたら、随時お届けしていきたいと思います。