中国の巨大IT企業テンセントとブロックチェーン開発について

中国の3大インターネット企業と呼ばれるバイドゥ、アリババ、テンセント。頭文字をとってBATと呼ばれ、アメリカのGAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)と比較されることが多い巨大企業です。
これらの企業は経済に与える影響が大きく、特にブロックチェーン仮想通貨界隈では動向が注目されています。
今回は、中国の強大なコミュニティとゲーム市場を牛耳る巨大企業テンセントのブロックチェーンに関する話題をまとめました。

テンセントとは

世界時価総額ランキング8位(中国国内第2位)のインターネット関連企業

テンセント(Tencent/腾讯)は、中国の深センに拠点を置くインターネット関連企業で、世界時価総額ランキングはアリババに次ぐ8位に位置しています。
1998年に創業して以来、ゲーム事業とメッセージアプリ事業に軸に成長してきましたが、近年は同分野だけではなく他分野への進出を積極的に行っており、11年間で700社に投資しています。
イーロン・マスク氏がCEOを務める大手自動車企業テスラ、アメリカで人気のSNSレディットなど、仮想通貨やブロックチェーンの話題でもよくみる企業への投資も行っているようです。

ゲーム事業売上No.1

テンセントのゲーム事業売り上げは、ソニーや任天堂、マイクロソフトなどを大きく上回りNo.1となっています。2017年に公開したPC向けゲーム配信プラットフォーム「WeGame」が好調で中国国内のシェアを独占しています。
任天堂やスクエアエニックスなどの日本ゲームメーカーとの提携や、かつてはソフトバンクの子会社で、「ブロスタ」や「クラッシュオブクラウン」などの人気スマートホンアプリゲームを開発するSuperCellを傘下としています。

アクティブユーザー11億人WeChatを運営

中国国民の8割が使っているメッセージアプリWeChatを運営しており、スマートホンの普及に合わせてサービスを拡張していくことで、現在では11億人のアクティブユーザーを持ちます。
WeChatには、ミニプログラムというWeChat上で動作するアプリを開発できます。企業が、運用にあったアプリケーションをWeChat上に作ることで、WeChatユーザーが新たにアプリをインストールしなくても、アプリを作動させることができます。有志がWeChat内でブロックチェーンを動作させるミニプログラムを開発しましたが、リリース後すぐに凍結されてしまうという出来事が起こっています。

独自ブロックチェーン「TrustSDL」を開発

テンセントは、ブロックチェーンを独自に開発し、事業への導入を進めています。2018年10月に中国政府機関により開催されたブロックチェーンカンファレンスで、信用性の高いブロックチェーン技術を保有していることが評価されています。中国政府がバックアップしながらブロックチェーン技術の開発を進めています。

テンセントのブロックチェーン開発の動向

深圳市と提携し脱税対策などの社会問題に対する技術的解決策を研究する機関を設立

中国では請求書の偽装が横行し、偽請求書が売買される巨大な闇市場まで存在しており、これを悪用した脱税行為が問題化しています。すでにWeChatを活用した税の申請と支払い、請求書の入手が可能となっていますが、完全な取引の追跡を可能にするためブロックチェーンを導入するものとみられています。

テンセントが出資する中国オンライン保険大手、衆安保険がブロックチェーン導入計画

テンセント、アリババ及びビンアン・インシュランスが出資し設立した衆安保険がブロックチェーン導入する計画であることを発表しています。衆安保険の技術インキュベーターである衆安科技の代表であるチェン・ウェイ氏は、保険分野におけるブロックチェーン活用について強い関心を示しており、すでに保険契約の保管にブロックチェーンが活用されています。

中国当局との連携、ブロックチェーン業界のセキュリティを支援

マイニング規制や、ICO規制など、仮想通貨の取り締まりに関する話題が多い中国ですが、ブロックチェーン技術の研究開発は積極的に行われています。ブロックチェーン業界のセキュリティを高めるため、テンセントのセキュリティ部門、CTMA(中国技術市場協会)、中国ブロックチェーンセンター、ほか20の民営・公営機期間が同盟を組み、不正行為の取り締まりに取り組むとみられています。

コインレスのオープンソースブロックチェーンプラットフォームFISCO BCOSを展開

FISCO BCOSは、金融業界の規制基準とサービス需要に柔軟に対応するブロックチェーンを構築できるオープンソースプラットフォームと報道されています。テンセント、Webank(テンセント創設のデジタルバンク)、ファーウェイが含まれる共同体が運営しており、2018年10月にシンガポールで初公開されました。秒間1000件の取引処理速度は金融事業に要求されるレベルを満たしており、規制当局がリアルタイムに取引にアクセス・モニターできるように設計されています。

その他関連情報

ブロックチェーンが使われるとは公表されていませんが、ブロックチェーン業界の市況や実績から関連性が高い情報をまとめます。

ヒュンダイ自動車と提携、自動車にエンターテイメント性を提供

韓国の自動車メーカであるヒュンダイ自動車と提携しました。ヒュンダイ自動車の関係者からは、エンターテイメント分野で協力していくと、発言がありました。
ヒュンダイ自動車は、金融取引にブロックチェーンを導入するため、IBMとの提携を発表しています。

仮想通貨プロジェクトも多く利用しているRedditに出資

2019年2月、アメリカで人気のSNS、Redditに1.5億ドルの出資を行ったと報道されました。Redditは、仮想通貨プロジェクトも情報発信として利用しているSNSです。

日立とIoT分野において提携

2018年9月、日本の製造業大手の株式会社日立製作所との提携が発表されました。IoT分野における戦略的提携として、製造・物流分野のスマート化、スマートシティの構築など、様々な分野でIoT化を推し進めるべく協力するとしています。
IoTは、ブロックチェーン活用のメインストリームで、VechainやIOTAが推し進めています。

任天堂、スクエアエニックスと提携

日本が誇るゲームメーカー任天堂、ソフトメーカーのスクエアエニックスとの提携が発表されています。
ゲームなどのエンタ―テイメントもブロックチェーン導入が活発に行われており、今後のゲーム市場を支える技術になると期待されています。

 

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