Maker(MKR/メイカー)の特徴と詳細を徹底解説|仮想通貨を担保にしたステーブルコイン

Maker(MKR/メイカー)の特徴と詳細を徹底解説|仮想通貨を担保にしたステーブルコイン

メイカーは、ETHを担保にして、米ドルにペッグされた通貨DAIを発行するプラットフォームです。

DAIの発行は、入金されたETHに応じた数量のDAIを発行する、というスマートコントラクトが組み込まれたDappsで行われます。

入金したETHは、アクセスできないようロックがかかり、同額のDAIを支払う事でロックが解除されます。

MKRは、DAI発行時の手数料や、DAIの価格調整として使われます。

MKRの基本情報・チャート


ステーブルコインの必要性

仮想通貨は価格の変動が大きく、1日に10%以上、1ヶ月で200%以上動く事もあります。

この大きなボラティリティ(変動幅)は、仮想通貨の価値を保証する実態がない事によるものだと考えられます。

通過の価値とは

はるか昔に遡ると、通貨は、農作物→家畜→石貨→金貨と、形を変えながら通貨自体には確かに存在していました。

食物は生命活動に不可欠であり、金属は稀少性の高いものとして、人々に共通の価値観を持っていました。

紙幣が誕生してから通貨の価値は実体から離れ始め、仮想通貨ではデータとして目に見えないものとなりました。

紙幣は、印刷技術の発展により際限なくする事ができ、供給量を調整する事で価値を安定させています。これは法定通貨の価値を維持するシステムとして各国で行われています。

法定通貨の価値は、発行母体である国家の安定性に依存し、発展途上で国情が不安定な国の通貨は価値的にも不安定となります。

さて、仮想通貨においては、基本的に発行母体は存在せず、ユーザー同士の取引により適切な価格が決められます。しかし、未だ開発段階のものがほとんどで実体がなく、”おそらく便利になるだろう”という不安定な期待により価値が動いています。加えて、ユーザー数が少ないこと、簡単に大量送金できることがボラティリティの大きさに拍車をかけています。

ステーブルコインの需要

大量送金が即時にできることは仮想通貨の大きなメリットでもあります。ボラティリティが大きければ通貨として誰も使いたがりません。

価値を安定させ、データであるゆえのメリットを最大限に生かすために、ステーブルコインが誕生しました。

最も有名なのがテザーのUSDTです。USDTは、1USDT=1米ドルの価値となるよう設計された仮想通貨です。

USDTの誕生により、法定通貨に交換しなくても安定した価値の保存が可能となりました。

ステーブルコインへの疑惑

仮想通貨の利便性を高めたUSDTですが、発行元のテザー社にある疑惑が持ち上がりました。

それは、1USDT=1米ドルである根拠を揺るがす重大なものでした。

1USDT=1米ドルとなる仕組みは、”テザー社が米ドルを担保にして同数量のUSDTを発行する”ことで成り立っています。

しかし、この仕組みのプロセスをテザーがちゃんと履行している、ということをテザーは証明できておらず、米ドルを担保せずにUSDTを発行しているのでは?という疑惑が持ち上がります。これを発端にして、関連取引所であるBittrexと癒着による価格操作の疑惑も出てきました。

これらの疑惑に対して、処置は施されたものの完全に晴れておらず、にも関わらず多くの取引所で基軸通貨となっています。

そもそもUSDTは、テザー社という発行母体が存在しており、価値がテザー社の信頼に委ねられているため、中央集権的な性質があります。

中央集権的でないステーブルコインの必要性が唱えられてきました。

メイカーが発行する分散型ステーブルコイン

メイカーは、価値が安定させながら分散的な性質を維持したステーブルコインの発行を可能にします。

コインはイーサリアムネットワークに作られたDapps”CDPs”により発行され、スマートコントラクトにより発行プロセスの確実な履行が証明されています。

CDPsでETH担保に発行されるステーブルコインDAI

CDPsで発行されるステーブル通貨はDAIと呼ばれます。

DAIは、1DAI=1米ドルに固定されており、価値はETHで担保されています。

”ETHで担保されている”ということは、入金されたETHをもとにDAIを発行することで、発行されているDAIと等価分のETHを持っているという保証になります。この発行プロセスをスマートコントラクトにより完全自動化しているため、確実な履行が証明されてます。

担保となるETHは、各ユーザーが発行したいDAI分だけ入金するので、分散化されています。

CDPsは、ETHの価格変動に対応するため、発行できるDAI上限を入金したETHよりも少なくするよう設定されています。

これにより、ある程度のETH価格下落は対応できますが、入金したETHの価値が発行したDAI価格よりも下がりそうになった場合、発行の際に設定した下限値をトリガーにして、入金したETHが清算され、DAI価格の調整に使われます。

入金したETHは、ロックされアクセスできない状態になります。

独自通貨MKR

メイカーは、DAIを発行する手数料をMKRで支払うことにしています。MKRは、CDPsでETHと交換でき、DAIを発行する際に手数料として徴収されます。また、需給バランスにより変動するDAI価格を1米ドルに補正するためにも使われます。

また、メイカーのガバナンス決定の投票にも使われており、DAI発行の手数料などを変更する提案に投票できます。

メイカーMKRの評価とまとめ

メイカーは、新たなステーブルコインの仕組みを提案しており、より分散化され安定した仮想通貨を”ユーザー”が発行します。

CDPsのローンチから1年が経過していますが、深刻な問題は発生しておらず、通貨としての安定性は構築されています。

メイカーが今以上に発展するには、ユーザーがCDPsを利用し、DAIを発行し活用する目的が必要です。

現金の調達ができる

発行したDAIを現金に換えることで、資金を調達することができます。

クリプトローンができる

保有する仮想通貨の保有権を手放さずにDAIを発行することができるため、ローンを組むことができます。

将来的には仮想通貨に限らず、色々なものを担保にできるかもしれません。

OMG担保に対応

メイカーは、Omisegoの通貨OMGでの担保に対応すると発表しました。これによりユーザー層の拡大が見込まれます。

ユーザー数が増えることは、Dappsの性質上、安全性が高まることにもつながります。

システム自体も問題はないようで、今の所は安心して使えるシステムと言えるでしょう。

 

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