Monero(XMR/モネロ) の概要と詳細解説|マイニング分散化に注力した人気の匿名通貨

Monero(XMR/モネロ) の概要と詳細解説|マイニング分散化に注力した人気の匿名通貨

モネロは、匿名性に特化したコインの中で最も取引量が多いコインです。通貨単位はXMR
モネロはXMRを送金する際の暗号化に、バイトコインのソースコードを基に開発した”Crypto Night”というアルゴリズムを用いることにより、高い匿名性を実現しています。
さらに、マイニングの集中化を避けるため、一定期間毎にシステムの変更を行い継続的にASICマイニングを回避する方針をとっています。
匿名性とマイニング分散性の強化、そして取引システムの負担軽減を目的としたアップデート”Beryllium Bullet”により、匿名通貨としてさらに強力で使いやすくなりました。
人気オンラインゲーム”Fortnite”から、ダークネットマーケット”Libertas”まで、幅広いネットワークでの使用が期待される通貨です。

モネロ基本情報

通貨単位XMR
開発者Riccardo Spagni
https://twitter.com/fluffypony
運営元
発行枚数(発行上限)1600万枚(なし)
承認方式PoW



モネロは高い匿名性と高速な取引速度(処理速度2分)をもつ通貨です。

モネロは、ビットコインを参考したバイトコインのソースコードを基に開発した”CryptoNight”というアルゴリズムを採用しています。

後に、マイニングチップASICによるマイニング独占を回避するため”CryptoNight2”にアップデートしており、今後も定期的なアップデートがあります。

なぜ匿名性が注目されるのか

ビットコインなどの多くの通貨は、取引内容を公開し、全ての利用者から監視されることで不正を排除しています。

モネロ等の匿名通貨は、公開された取引から送金が行われたという事実が確認できても、送金元アドレスや受取アドレスを特定することはできません。

なぜそのような処置が必要なのでしょうか。

1.高額送金時の犯罪リスク

ビットコインで1億円相当の送金を行ったとします。

この送金内容は全世界へ開示され、送信元アドレスと受け取りアドレスが公開されます。

基本的にアドレスと個人情報は結びつかないようになっていますが、アドレス情報やSNS等での発言から個人を推測することはできます。(ネット掲示板では、アドレスからの推測が活発に行われています。)

推定された個人は、ハッキングや物理的な犯罪行為の対象となり、無関係な人にまで被害が及ぶ可能性があります。

2.日常生活利用でのリスク

一般的な生活で日常的にビットコインを使うとします。

同じアドレスを継続して使用した場合、取引履歴には使用者の生活リズムが反映され、個人を特定する材料となってしまいます。

現金決済のレシートですら犯罪ツールとなってしまう現代においては十分考えられるリスクです。

 

このように取引の匿名性は利用者保護の点で重要なポイントとなっています。

一方で、匿名性を利用した犯罪行為に使われる恐れが指摘されています。

犯罪組織への送金や、マネーロンダリングに利用されることが懸念されています。

コインチェックでは、NEM流出事件を受けて、取引を追跡できない匿名性通貨が軒並み取り扱い停止となりました。

匿名取引を実現するモネロの技術

モネロの匿名性は、”リング署名”と”ワンタイムアドレス”という技術を含んだ”CryptoNight”というアルゴリズムにより確立されています。

リング署名

複数アドレスをまとめたグループで電子署名を行うことで、アドレスの特定を困難にする技術です。

通常、送金情報に送金者本人しか知りえない”秘密鍵”で署名することで送金が行われ、送金情報と”公開鍵”との照らし合わせにより正当性が証明されますが、取引情報が公開されているブロックチェーンでは送金者が明らかになってしまいます。

リング署名では、複数の送金者をグループ化し、集めた”秘密鍵”と”公開鍵”の区別をつけずに署名を行うことで、「誰の鍵で署名したのか」をわからなくすることができます。

ワンタイムアドレス

リング署名を用いた送金では、ワンタイムアドレスという一時的なアドレスが生成されます。

これは、グループ単位で生成されるアドレスのため個人のアドレスとは結びつかず、一度使うとその後使用できなくなる仕組みです。

これにより、アドレスを追跡して個人を特定することはほぼ不可能に近くなっています。

ASICマイニング排除を信条とするモネロ

モネロは、ASICマイニング排除によるマイニングの分散化に注力しています。

マイニング専用チップASICを利用したマイニングは、取引を滞りなく処理するのに有効ですが、大企業の大量運用による取引承認権の独占が問題視されており、各コインの開発コミュニティ内ではASICマイニング対応の是非が対立の種となっています。

モネロが採用する”CryptoNight”は、難解な計算を含むためASICによるマイニングは難しく、当初は非対応でした。しかし、技術の進歩によりASICがCryptoNightに対応し、ASICによるモネロの大規模マイニングが可能となりました。ASICによるマイニングは、モネロ・コミュニティ内で大きな反感を買いました。

そこで、モネロのコアメンバーは、アルゴリズムを更新することでASICのマイニングを回避する対策をとりました。

アルゴリズムの更新により、一時的にASICによるマイニングを回避することができましたが、再びASICは対応して来るだろうと予測されます。

モネロは定期的にアルゴリズムを更新することで、ASICマイニングを回避し続ける方針を取っています。

大型アップデート「Beryllium Bullet」

2018年10月18日に”BerylliumBullet”という大型アップデートを行いました

。このアップデートにより、モネロの取引手数料が数セントまで削減され、使いやすい通貨となりました。アップデート内容は、匿名性機能の最適化ASICマイニング耐性の更新です。

匿名機能の最適化「Bullet Proof」

モネロは、リング署名とワンタイムアドレスの併用により匿名化を行いますが、計算が難解となり、膨大なストレージ容量が必要でした

。膨大なストレージ容量の確保はユーザーの手数料や各ノードから供給されるストレージコストとして負担されていました。

ストレージの必要容量を軽量化するために、データのまとめ方を見直し、より効率的なデータ構造を構築する機能が追加されました。

この新技術”Bullet Proof”により、取引に必要なストレージ容量を80%まで省力化でき、ユーザー手数料を大幅に削減することができました。

ASICマイニング耐性「CryptoNight2」

モネロは、ASICによるマイニングを回避するため、定期的にアルゴリズムを更新しています。

前回の2018年春のアップデートでもアルゴリズムを変更し、ASIC耐性を強化しています。

今回実装される新アルゴリズム”CryptoNight2”もその一環で、ASICマイニング技術の追従を大きく引き離すものとして期待されています。

幅広いネットワークでの使用が期待される通貨

モネロは、強力な匿名通貨であることを買われ、人気オンラインゲーム””Fortnite”や、ダークマーケット”Libertas”での決済手段として使用されています。

Fortniteは、全世界登録ユーザー数2億人を有する超人気オンラインゲームです。

Fortnite内のオンラインマーケットで、ブランドTシャツやパーカーなどのグッズをモネロで購入することができます。

Libertasは、麻薬やイオ往商品の取引が行われるダークマーケットの一つで、決済方法としてモネロが使われています。

他のダークマーケットでは、ビットコインでの取引が主流ですが、匿名性に特化しており追跡による摘発リスクが低いことからモネロが選ばれています。

モネロの評価とまとめ

数ある匿名通貨で最も有力であるモネロの将来性は、世界が仮想通貨及び匿名通貨をどのように扱うかに左右されます。

G20では、2020年までに仮想通貨の統一規制を実施する予定であると発表しました。

現状の規制機関の関心は仮想通貨をどう取り扱うかで、匿名通貨について言及があるまではまだ時間がかかりそうです。

そんな匿名通貨の中でモネロは最も取引量が多く、実際にサービスとして使用されているため、匿名通貨の中では現状最も完成していると考えられます。

仮想通貨の法整備により匿名通貨が正式に認められれば、大きく価格を伸ばすでしょう

通貨解説カテゴリの最新記事