Stellar(XLM/ステラ)の概要と詳細解説|個人間送金に特化した即時決済プラットフォーム

ステラ(Stellar)は個人間送金に特化した決済プラットフォームで、ステラが発行するトークンをルーメン(XLM)といいます。

ステラは、リップルの送金システムの基礎を開発したジェド・マケーレブ氏により考案されました。

ステラが採用している承認プロトコル「SCP(Stellar Consensus Protocol)」は、XRP Consensusをベースにしています。

リップルが金融機関の送金ネットワークを利用し高額な国際送金を可能にするのに対して、ステラは銀行座を持つことができない個人同士の送金を可能にします。

ステラXLM基本情報

通貨単位XLM(ルーメン)
開発・提案Stellar Development Foudnation(ステラ財団)

考案者
Jed MacCaleb(ジェド・マケーレブ)
発行上限未定(1000億XLM発行済、毎年1%増)
承認方式SCP(Stellar Consensus Protocol)

ステラが発行するXLMトークンは、ステラの送金システムに利用することを目的としています。

リリース時に1000億XLMが発行され、毎年1%ずつ追加発行します。流通量をふやすことで価格の暴騰を防ぎ、ステラの送金を利用しやすくします。

送金手数料が0.00001XLMで非常に安いです。

ステラは、リップルの送金システムの基礎を開発したジェド・マケーレブ氏により考案されました。

彼は、ビットコインを参考に決済プロトコル「Consensus Ledger」を開発し、リップルの現在の承認プロトコル「XRP Consensus」の土台を作り上げましたが、方向性の違いからリップル社を退社します。

リップル在籍時に知り合ったJoyce Kim(キム・ジョイス)氏と共にStellar社を創立します。

Rippleに携わる以前から業界では名の知れた人物で、P2Pのファイル共有サイト「eDonkey」の開発・運営者であり、ハッキングで話題となったビットコイン取引所「Mt.GOX」の創業者でもあります。

ハッキング被害に会う前にMt.GOXを売却し、新たな概念の仮想通貨の必要性を見出したことから、優れた先見の明をもつ人物といえます。

ステラとリップル社との関連性

マケーレブ氏は、かつて90億XRPを保有していましたが、17億XRPを売却し、20億XRPをドナー・アドバイズド・ファンドに寄付しており、現在の保有量は約50億XRPと言われています。

この50億XRPは、リップル社との契約により、XRPの価格に影響を与える大量売却ができなくなっています。

最もマケーレブ氏とリップル社はすでに和解しており、今後お互いに干渉する可能性は少ないと考えられます。

ステラとリップルとの相違点

ステラは、リップルと同じく送金分野に力を入れており、開発者が同じであることからリップルと似ている部分が多いですが、相違点がいくつかあります。

承認プロトコル「SCP(Stellar Consensus Protocol)」

ステラは、XRP Consensusをベースにし手開発した承認プロトコル「SCP」を採用しています。

XRP Consensusは、ブロック生成時にバリデータ(承認者)から80%以上の承認を得られなけばチェーンが分岐してしまう欠点がありますが、SCPは承認が80%以下でもチェーンの分岐を回避できるよう設計されています。

また、バリデータをユーザーの投票により決定することで、承認権の中央集権化を排除していることもXRP Consensusとの大きな違いです。

個人間送金にフォーカスした開発方針

ステラは個人間送金にフォーカスしており、銀行口座を持たない個人でも即時送金が可能な送金プラットフォームを目指しています。

そして、送金速度が2~5秒と高速で、手数料が0.00001XLMと非常に安いことから、マイクロペイメントとしての利用を視野に入れています。

このことは、アドバイザーとして参加している面々からも伺え、Web利用による少額の支払いに活用されると考えられます。

Stellarアドバイザー

  • WordPress創業者 Matt Mullenweg
  • 決済サービスStripe社CEO Patrick Collison
  • アドフラウド対策のリーディングカンパニーWhite Ops社CS Dan Kaminsky

ボラティリティ抑制に積極的

XRPに限らずほとんどの通貨では価格の下落を防ぐために発行上限を設けていますが、それ故にボラティリティ(価格変動)が大きくなり、通貨としては使いずらくなってしまいます。

XLMは発行上限を設けず毎年1%ずつの追加発行で流通量を増やし、市場全体にXLMを行き渡らせる事でボラティリティを抑制します。

また、中国からの投機目的の資金の大量流入を防ぐため、Stellarアカウント作成の際にFacebookの認証を必須としました。

中国ではFacebookの利用が禁止されているため、Stellarアカウントを作ることができません。

提携企業と実績

アメリカの大手コンピュータ関連企業IBMがステラと提携しています。

2018年9月に、ステラのブロックチェーンネットワークを利用した国際決済プラットフォーム「Blockchain World Wire」を発表しました。

IBMは、国際送金の際に銀行を仲介する現行のシステムの撤廃について言及しています。

金融コンサルティングのデトロイト・トーマツは、ステラのマイクロペイメントとブロックチェーンを利用し、コアバンキング分野の革新を目指しています。

既にステラの送金システムを導入した企業は、送金コストと送金時間の削減に成功しています。

特にフィリピン人などに多い海外労働者が、銀行口座を持たない母国居住者へ送金するケースに対応した送金ネットワークがステラの有用性を示しています。

  • 東アジア貧困層向けモバイル金融サービスプロバイダ Coins.ph
    • フィリピン人海外労働者が母国へ送金する際にステラの送金システムを使用しています。
  • フランスの送金事業 TEMPO
    • ステラの送金システムを利用することで、ヨーロッパから世界中へ安く高速な送金を実現します。将来的には1,500億ドル規模の送金が見込まれています。
  • インド最大の民間銀行 ICIC Bank
    • インド国内外への送金ネットワークをステラの送金ネットワークに統合しました。また、大学やオフィスキャンパス向けにステラ支払い機能を備えたモバイルウォレットアプリケーションを立ち上げ、利用者拡大を進めています。
  • アフリカの金融サービス Flutterwave
    • アフリカで流通している各種電子マネーのブリッジ通貨として、地域による制限のない支払いを可能にします。

ステラの評価とまとめ

ステラは、基本技術こそリップルベースですが、目指すビジョンは個人間送金のプラフォームであり、金融機関送金分野に重点を置いたリップルとは十分差別化できています。

リップルの最終的な構想「IoV(価値のインターネット)」にはマイクロペイメントを含んだ個人間送金への利用も含まれているため、将来的には競合するかもしれません。

仮想通貨の特徴でありながら通貨として致命的なボラティリティは、市場全体に流通させることで最小限に抑えるため、現在のような大きなボラティリティは将来的には無くなります

ロケットのロゴマークのように、Moonで爆益、ということには今後なりにくいですが、ステラがマイクロペイメント界隈でどのように頭角を現してくるか、注目です。

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