BitCoin(ビットコイン/BTC)の解説|仮想通貨の誕生と基本知識

BitCoin(ビットコイン/BTC)の解説|仮想通貨の誕生と基本知識

ビットコインは世界に無数に存在する仮想通貨の中で最も知名度があり、最も取引されている通貨です。

ビットコインは2008年に投稿された論文により誕生しました。

2009年に初めてビットコインが送金手段として使われ、2010年に初めてビットコインが決済のために使用されました。

当時は1円にも満たなかったビットコインが、2017年には230万円まで高騰し流行語になりました。

ビットコインには、ブロックチェーン、PoW、マイニングといった仮想通貨では基本となる技術が使われています。

ビットコインを理解することが仮想通貨を理解するといっても過言ではありません。

ビットコインBTC基本情報

通貨単位BTC
開発サトシナカモト
発行上限2,100万枚
承認方法PoW

ビットコインの誕生ーサトシナカモトー

ビットコインは、2008年「サトシナカモト」と名乗る人物が論文「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System(ビットコイン:ピア・ツー・ピア電子キャッシュシステム)」を投稿したことから誕生しました。その論文に興味を持ったプログラマーが分担してコードを作っていきカタチになったのがビットコインです。2009年、ビットコインが動作して最初のブロックが公開され、サ トシナカモト氏からソフトウェア開発者のハル・フィー氏へとビットコインが送信されました。

サトシナカモトが誰なのかはわかっておりません。個人ではなく組織名の可能性もあります。

論文が投稿された2008年は、アメリカの投資銀行リーマン・ブラザーズが倒産し世界中の経済がストップする危機に直面した年です。リーマンショックの原因の一つに、銀行が利益を追求した結果、モラルを軽視し全く価値のない金融商品を優良であると評価し取り扱ったことが挙げられます。大手金融機関の暴走が引き金となったことから、タイミング的には仮想通貨は、中央集権的な法定通貨のあり方に疑問符を打った、とも言えます。

ブロックチェーンによる分散管理

ブロックチェーンは仮想通貨が通貨として信用されるために作られた重要かつ革新的な技術です。仮想通貨で行われた取引を「トランザクション」といい、複数のトランザクションを格納するものを「ブロック」といいます。ブロックが連なるように保存されることで、ブロック同士がチェーンでつながったような状態を「ブロックチェーン」をいいます。

ブロックチェーンは、取引を監視する管理者が存在せず、代わりに取引内容を公開することで取引を監視しています。取引内容を公開することで利用者全員が取引を監視し、承認を行っていることになります。これを可能にしているのがP2Pネットワークという仕組みです。

P2Pネットワーク

P2Pネットワークは、複数のコンピュータを通信接続しデータの共有を行うことです。データの処理を行う際、1つのコンピュータに集中して負荷がかかることが無く、負荷を分散することができます。また、各コンピュータの権限は平等であるため、ハッキング攻撃の対象となり難い特徴があります。

ビットコインのブロックチェーンは10分ごとにまとめて取引の承認作業を行います。取引は、自分と相手が納得する金額で行われ、それをP2Pで繋がった複数の第三者コンピュータが承認するということになります。これにより中央管理者を介さない取引が可能となり、BTC価格は完全に市場取引に委ねられることになります。

BTCの発行上限-2100万枚-

ビットコインは、発行上限が2100万枚とプログラム上決められています。際限なく発行してしまうと供給過多でBTC1枚あたりの価値が下がってしまうからです。

法定通貨の場合は、中央銀行が発行数を増減させることで価格を調整しています。ビットコインは中央管理者が存在しないため、発行上限を定めて稀少性を高めることで価値を保っています。

マイニングとPoW方式

ビットコインは、接続しているコンピュータに進んで取引の承認作業をさせるため、承認作業を行った者に対して報酬を与えるマイニングというシステムを取っています。承認方式は様々な種類がありますが、ビットコインはPoWという方式を採用しています。

Proof of Working(PoW)

10分間で行われた取引情報などからある数(ハッシュ値)を導き出す計算を行い、最も早くハッシュ値を算出したコンピュータに報酬を与える方式。ハッシュ値を求める計算は、取引情報と前ブロックのハッシュ値、不定数から導き出す。

PoWは大量の計算が必要で、マシン代および電気代のコストが膨大になります。このことから資金力のある企業が取引の承認を独占する可能性が指摘されています。

マイニング報酬の半減期

マイニング報酬として発行されるBTC枚数は、ブロックの生成が21万ブロックとなった時に半減する仕組みとなっています。ブロック生成時間10分×21万ブロック=4年に一度半減期が訪れるという計算になります。はビットコインが誕生した2009年は1ブロックあたりのマイニング報酬が50BTC、2013年は25BTC、2016年は12.5BTCというように減少していき、2140年にはBTC発行が終了することになります。

ビットコイン取得方法

ビットコインの取得方法は2通りあります。

マイニングする

ビットコイン取引の承認作業に参加することで、マイニング報酬を得ることができます。マイニングはだれでも参加行うことができますが、電力を大量に消費するため個人で利益を出すのは難しくなっています。また、ビットコインの価格が1BTCあたり8,000ドルを下回ると、マイニングでは採算が合わなくなると言われています。

取引所で購入する

ビットコインを扱う取引所でビットコインを購入できます。日本国内では、ビットフライヤー、コインチェック、ザイフなどがあり、日本円で仮想通貨を購入することができます。

ビットコインのスケーラビリティ問題

ビットコインは利用者の増大に伴い、ある問題を抱えることになりました。10分ごとに発生する取引量が、ビットコインの処理できる取引量を超えてしまったのです。これにより手数料が増大し、ビットコイン取引に大きな遅延が発生する事態となりました。この問題に対応するため数回アップデートが行われていますが、アップデートのたびに内容に対して意見の対立がありました。対立は通貨の分裂(ハードフォーク)を引き起こし、価格にも影響を与えています。当時ハードフォークは前代未聞で、ブロックチェーンに何らかの問題が生じる可能性があったため、ハードフォークの回避を望みつつも意見が対立する状態でした。

segwit導入派ブロックサイズ拡張派の対立(2015〜)

ビットコインの当初の処理能力は、1ブロックにつき1MB、1秒間に7取引、1日で最大60万取引でした。クレジットカードのVISAは1日で4億取引といわれており、処理能力の引き上げが議論されていました。そこで、ビットコインコア開発者のマーク・ハーン氏とギャビン・アンドレ氏によるブロックサイズ拡張案と、ピーター・ウィール氏によるsegwit導入案が提案されました。


ブロックサイズの拡張

2016年1月にブロックサイズ上限を8MBに拡張し2年ごとに倍増させる。



segwit

取引データの署名部分を圧縮し、ブロックの情報を削減する技術。圧縮率は75%で、4倍の取引を処理することが可能となる


segwit導入でデータ量が少なくなることにより取引数の増加に対応でき、利用者の拡大が見込まれることから開発側と取引所は賛成しました。一方でsegwitにより手数料が引き下げられる可能性があり、マイニング報酬の減少につながるためマイナー側からの反発がありました。マイナーの主張は「ブロックサイズの拡張」でした。ブロックサイズの拡張は、対応できるコンピュータが限られマイニングの独占が懸念されたため、開発側は反対でした。Segwit導入、ブロックサイズ拡張それぞれの主張を反映させたプロトコルが、「ビットコインコア」「ビットコインアンリミテッド」でした。

ビットコインコアBTCビットコインアンリミテッドBTUの対立とSegWit2x導入派の登場(2017.3〜)

ビットコインアンリミテッドの主張

マイナーグループではブロックサイズ拡張派のビットコインアンリミテッドの支持が広まりだしました。ビットコインアンリミテッド支持には、世界最大マイニングプール「Antpool」、ジハン・ウー氏率いる大手マイニング企業「Bitmain」がいました。Bitmain社は、segwit導入が実現すると自社技術の「ASICBoost(優先的にマイニングができる)」が使えなくなるため、アンリミテッド支持でした。Bitmain社は、Segwit2xの7月中導入の宣言を受けて、6月14日「Segwit2xが8月1日までに導入されない場合、自らの強大なハッシュパワーをもってビットコインをハードフォークさせる」旨の声明を発表しました。

ビットコインコアの主張

2017年3月、ビットコインコアは「segwit非対応のブロックは正当なブロックとして認めない」と宣言、また取引所18社は「ビットコインコアを正式なビットコインと認め、ビットコインアンリミテッドは別の通貨として取り扱う」と声明を発表したことで、ビットコインの分裂(ハードフォーク)が現実味を帯びてきました。カナダの取引所はアンリミテッドを取り扱わないと声明を出しました。

Segwit導入後ブロック拡張(segwit2x)派の主張

5月23日に行われた仮想通貨会議「コンセンサス2017」で、「デジタルカレンシーグループ(DCG)」という団体がSegwit2xを提案しました。


Segwit2x

Segwitを導入したあとに、ブロックサイズを2MBに増やすという提案


Segwitx2には56社のビットコイン企業が賛同し、これを「ニューヨーク協定」と言いました。7月31日までにSegwit2xの導入を目指すと宣言しました。

Segwit導入とビットコインキャッシュ分裂(2017.8.1〜)

7月時点で「Segwit導入」「Segwit導入後ブロック拡張(Segwit2x)」「ブロック拡張」の3つの可能性が存在し、取引所が取引の一時停止を発表するなど市場は大変混乱しましたが、Segwit2xが支持を集め7月23日にSegwitが導入されました。これにより、Segwitを導入して作られたブロックが正式なビットコインとなりました。

一方、ブロック拡張を反映させたプロトコル・ビットコインアンリミテッドは、8月1日「ビットコインキャッシュ(BCC,BCH」としてビットコインから分裂し、ブロック拡張が可能な通貨としてブロックチェーンを作り始めました。ビットコインキャッシュは「ビットコインABC」というチームが推進しており、アンリミテッドを支持したジハン・ウー氏率いるBitmain社も所属しています。

Segwit」か「Segwit2x」か(2017.11.9)

Segwitを導入した後の問題は、ブロックサイズを拡張するか否か、でした。Segwit2xに従えば、11月16日にブロックサイズの拡張が実行され、ハードフォークする予定でした。しかし、ハードフォーク後に二重送金が発生する「リプレイアタック」が起こる可能性が指摘され、ビットコインコア内部で強い反対がありました。結局、リプレイアタックの防御が完全ではなく、仮想通貨自体の信頼が失われる危険があったため、11月9日にブロックサイズ拡張の中止を発表しました。

11月9日のブロックサイズ拡張中止の発表で、一先ずビットコインのスケーラビリティ問題は収束し、価格は上昇へ向かいます。また、11月1日には、香港のLightningASICのCEOジャック・リャオ氏が「ビットコインゴールド(BTG)」を公開しています。

ビットコイン取引を高速化するLIGHTNING NETWORK

ビットコインに今後実装が期待される機能として、LIGHTNING NETWORK(ライトニングネットワーク)があります。これは、ビットコインの取引を、ブロックチェーン上ではなくライトニングネットワークで行うものです。ライトニングネットワークで行われた取引は、まとめてブロックチェーンに記録されます。これにより取引1つごとにブロックチェーンに記録する必要がなくなるため、取引の高速化と手数料の減少が見込まれます。

ビットコインの評価とまとめ

ビットコインはブロックチェーンを用いた分散型通貨として世界中から注目されています。

仮想通貨全体の発展はここ数年めざましく、本格的に運用されている通貨は未だ少ないものの、将来的には社会基盤を支える技術になるでしょう。

今後ビットコインよりも人気のある通貨が誕生する可能性もあります。

ビットコインは、仮想通貨取引所において基軸通貨として取り扱われており、他の仮想通貨と交換するために購入しなければならない通貨です。

ビットコインよりも便利な機能を持った通貨が誕生し、多くの人がそれを求めることになっても、最初に購入するのはビットコインです。

仮想通貨全体が盛り上がるに連れてビットコインの価格も上昇することは間違いありません。

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